ホワイトラベル、ターンキー、API:オンラインカジノを作る3つの方法
完成したカジノを借りる、プラットフォームを買って自社で運営する、自社のプラットフォームを作ってAPIでゲームを接続する。どれを選ぶかで、ローンチの速さ、毎月の支出、そして事業をどこまで本当に自社のものにできるかが決まります。このガイドでは、最初の1週間だけでなく2年目に効いてくるポイントで3つを比較します。
3つのモデルを一段落ずつ
ホワイトラベル。 プロバイダーが完成したカジノを丸ごと運営してくれます。プラットフォーム、ゲーム、キャッシャー、多くの場合は決済やサポートも含まれます。自社はそこにブランドを載せ、トラフィックを送り込みます。収益は自社とプロバイダーで分け合います。数週間で本番稼働でき、仕組みのうち自社で持つ部分はごくわずかです。
ターンキー。 フルのカジノプラットフォームを購入または賃借し、自社で運営します。ベンダーはソフトウェアを提供・更新し、通常はゲームアグリゲーターもセットにしています。自社の会社、決済プロバイダー、ボーナスのルール、チームは自分たちで整えます。時間も初期費用もかかりますが、その見返りとして事業をコントロールできます。
API(自社構築)。 プレイヤーアカウント、ウォレット、ロビー、バックオフィスを備えた自社のプラットフォームを構築するか、すでに持っています。1社以上のゲームアグリゲーターのAPIを接続してコンテンツを追加し、必要に応じてスポーツブックのAPIも加えます。カジノを代わりに運営してくれる人はいません。すべてを自分で決め、すべてを自分で直します。
各モデルで得られるもの
ホワイトラベル:すべてを借りる
売り文句はシンプルで、わずかな資本で素早くローンチできることです。難しい部分はプロバイダーがすでに済ませており、多くのホワイトラベルのパッケージには、すぐ使える決済手段とゲームカタログが含まれています。
その代わりに手放すものがあります。
- マージン。 契約を続ける限り、GGRの1ユーロごとにレベニューシェアがかかります。
- 製品のコントロール。 同じプラットフォームを共有しているので、自社のサイトは同じホワイトラベル上のほかのブランドと見た目も動きも似通います。独自の機能は自社ではなくプロバイダーのロードマップに載ります。
- データと解約。 プレイヤーのデータベースは他社のサーバー上にあります。それを持ち出せるかどうかは、技術ではなく契約の問題です。
- 決済。 決済がプロバイダーを通るなら、キャッシュフローもプロバイダーを通ります。自社の取り分は待つことになります。
ホワイトラベルはテストとして有効です。アフィリエイトのトラフィック、配信のコミュニティ、Telegramのチャンネルなど、ユーザーを抱えていて、それが入金するプレイヤーに転換するかを確かめたいなら、ホワイトラベルは何も作らずに答えを出してくれます。
ターンキー:借りたソフトウェアの上で自社の事業を
ターンキーでは、実務上のあらゆる意味で自社が事業者です。決済の取引関係を持ち、ボーナスのルールを決め、サポートを雇います。ベンダーはソフトウェアを提供し、稼働を維持します。
SOFTSWISSやEveryMatrixは、ゲームのアグリゲーションを組み込んだフルのカジノプラットフォームを販売するベンダーとしてよく知られた例です。より小規模なプラットフォーム企業も、モジュールを絞った同様のパッケージを数多く販売しています。
ホワイトラベルと比べて得られるもの:
- 自社の決済フローと資金。
- 自社のバックオフィスにある自社のデータ。
- プラットフォームの設定の範囲内での、製品の本当のコントロール。
それでもコントロールできないもの:
- プラットフォームのロードマップとリリースのタイミング。
- セットになっているアグリゲーターとスタジオ。2社目のアグリゲーターを追加できるターンキープラットフォームもあれば、できないものもあります。
- 解約。ゲームがプラットフォームに付いてくるなら、プラットフォームを乗り換えるとカタログも乗り換えることになります。
ターンキーには通常、ゲームのコストに加えて初期費用とプラットフォームの月額料金がかかります。初期費用、月額最低料金、モジュールごとの料金、ゲームの条件を含めた全体像を求めてください。
API:バグも含めて、すべてが自社のもの
自社のプラットフォームなら、カジノは完全に自社の製品です。ロビーのデザイン、ウォレットのロジック、ボーナスエンジン、通貨を自分で選びます。そして、そのすべてを自分で書き、保守します。
ゲームのレイヤーは、入れ替え可能な部品になります。アグリゲーターを統合し、期待外れなら、プラットフォーム、プレイヤー、データには手を付けずに別のアグリゲーターを統合できます。多くの事業者が、まさにその理由で2社のアグリゲーターを統合しています。
セルフサービス型のアグリゲーターが真価を発揮するのが、このモデルです。たとえばSoftAggregatorでは、事業者がポータルで登録し、すぐにAPIキーを受け取り、数日のうちにシームレスウォレットに対してゲームをローンチできます。USDTまたはUSDCで補充する前払いクレジットで運用し、初期費用はかかりません。ここではその限界も重要です。フリーラウンドAPIはまだなく、トーナメントやジャックポットの組み込み機能もないので、それらが欲しいAPI構築型の事業者は、自社で作るか、それを持つベンダーを選ぶ必要があります。Hub88やSt8も、自社のスタックを持つ事業者やプラットフォームに、APIでゲームへのアクセスを販売するベンダーの例です。
APIのルートには、ウォレット、トランザクション、冪等性を理解した開発者が少なくとも1人と、サーバーを運用できる人材が必要です。その開発者が最初の1週間を何に費やすことになるかは、シームレスウォレットと送金型ウォレットのガイドで説明しています。
重要なポイントで3つを比較する
最初の本番ベットまでの時間
- ホワイトラベル:通常は数週間で、主にブランディングとセットアップ。
- ターンキー:通常は1〜3か月で、その多くは会社の設立、決済、設定に費やされる。
- API:2週間から数か月まで幅がある。ゲームの統合は速く済み得る。時間がかかるのは周囲のプラットフォームで、すでに持っていれば話は別。
初期のお金か、永遠に続くお金か
- ホワイトラベル:初期費用は低く、終わりのないレベニューシェア。
- ターンキー:初期費用は高めで、月額料金とゲームのコスト。
- API:初期の開発コスト(人件費または開発会社への委託費)、ゲームのコスト、ホスティング。プラットフォームの賃料はなし。
1か月目に最も安い選択肢が、30か月目にも最も安いことはまれです。現実的なGGRで、3つすべてを2〜3年にわたって試算してください。
プレイヤー体験のコントロール
- ホワイトラベル:ブランドカラー、バナー、場合によってはロビーの並び順のカスタマイズ。
- ターンキー:幅広い設定、限られたカスタムコード。
- API:すべて。
データとプレイヤーの所有権
- ホワイトラベル:契約次第で、限定的なことが多い。
- ターンキー:ベンダーのソフトウェアの中で自社のもの。エクスポートの権利は確認が必要。
- API:自社のデータベースにある自社のもの。
ゲームサプライヤーを変更できるか
- ホワイトラベル:できない。プロバイダーが選ぶ。
- ターンキー:プラットフォームが追加のアグリゲーターを認めていれば、ときどき可能。
- API:完全に可能。好きなときにアグリゲーターを追加・交換できる。
各モデルが向いている事業者
ホワイトラベルが合うのは、トラフィックを持ちながら技術チームを持たず、収益化を試したいアフィリエイト、配信者、コミュニティの運営者です。収益でアイデアが証明されたらターンキーに移る計画の事業にも合います。
ターンキーが合うのは、事業計画、決済戦略、チームを備えた資金のある事業者で、実績のあるプラットフォームを求め、そのロードマップに従うことに抵抗がない場合です。
APIが合うのは、3種類の事業者です。すでにプラットフォームを運営している事業者(たとえばカジノを追加するスポーツブック)、フルプラットフォームが重く感じられる暗号資産カジノやTelegramカジノのようなニッチな製品を持つ事業者、そして自社の技術を完全に所有したい大手事業者です。
ハイブリッドな道筋は普通のこと
ひとつの枠にずっととどまる事業者はほとんどいません。よくある道筋は次のとおりです。
- ホワイトラベルで始め、ユーザー層を証明し、1〜2年以内にターンキーに移る。
- メインブランドはターンキープラットフォームで運営し、暗号資産専用の第2ブランドにはAPIベースの軽量な製品を作る。
- 自社のプラットフォームを作り、幅広さのために1社のアグリゲーターを統合し、ボリュームが見合うようになったら上位2〜3のスタジオと直接取引する。
ホワイトラベルで始めるなら、初日から移行に備えておきましょう。ドメイン、SNSアカウント、メールリストは自社名義で持ちます。移行に何が含まれるかを文書で確認しておきましょう。
選ぶ前に決めておくべき5つの質問
- 今後12か月、何人の開発者を当てにできるか。
- 共有のプラットフォームでは決して優先してもらえない機能が必要か。
- ローンチの期限はいつで、それは現実的なものか、希望的なものか。
- 最初の入金が届く前に、どれだけの資本を投じられるか。
- パートナーが明日いなくなったら、自社に何が残るか。
たいていは5つ目の質問が決め手になります。モデルが決まったら、コンテンツ面はゲームアグリゲーターの選び方ガイドで、基本を知りたい方はカジノゲームアグリゲーターとは何かで解説しています。
よくある質問
最も早くローンチできるのはどれですか?
ホワイトラベルです。プラットフォーム、キャッシャー、ゲームがすでにそろっていて、自社が主に用意するのはブランドとマーケティングだからです。APIによる自社構築は、プレイヤーアカウントのシステムやバックオフィスも作るため、通常は最も時間がかかります。とはいえ、ゲームの統合自体は速く済むこともあり、セルフサービス型のアグリゲーターなら数日で接続できます。
ホワイトラベルでは、プレイヤーのデータベースは自社のものですか?
完全に契約次第です。全データのエクスポートを認めるプロバイダーもあれば、データを保持したまま閲覧だけを許すプロバイダーもあり、ほかへ移ったプレイヤーについて取り分を保持するプロバイダーもあります。何よりも先に、データと解約に関する条項を読んでください。
後からホワイトラベルからターンキーに移行できますか?
はい、よくある道筋です。最初から計画しておきましょう。ドメイン、メールリスト、決済の取引関係は自社名義で持ち、プレイヤーの残高と履歴がどうエクスポートされるかをホワイトラベルのプロバイダーに確認しておきます。
ターンキープラットフォームには何が含まれますか?
通常は、プレイヤーアカウント、決済コネクター付きのキャッシャー、ボーナスエンジン、バックオフィス、レポート、リスク管理ツール、そして組み込み済みのゲームアグリゲーターです。自社のブランドと自社の事業体制のもとで運営します。決済プロバイダー、サポートチーム、マーケティングは引き続き自社で用意する必要があります。
APIによる自社構築は大手事業者だけのものですか?
いいえ。小規模な暗号資産カジノやTelegramカジノは、ニーズが限られているため、軽量な自社プラットフォームを作ることがよくあります。ステーブルコインのウォレット、シンプルなロビー、重いボーナスエンジンは不要。そうした事業者にとっては、カスタムのバックエンドにゲームアグリゲーターのAPIを接続する方が、フルプラットフォームを借りるより安く柔軟です。